狼な執事サマ!!






別に気にしていないのに。




タメの方が敬語よりいいのに。




祐也は私との関係を線で区切っていた。




執事とお嬢様。




それ以上でなければそれ以下でもない。




いつだって執事という先に手を伸ばそうとしない人だ。




「おはよー、祐也くんと美夜。」


「おは…」


「ねぇ。
祐也クンってば聞いてー♪」


「はい。」






私のあいさつもクラスに届かなくなっていた。





もちろん一緒に住んでいるし、こんな関係なので朝の登校は一緒だ。




二人で話すのはとても楽しい。





でも教室に入ると。




私は祐也の隣に居れなくなる…。






< 32 / 279 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop