桜りっぷ
藍の後姿を、愛しそうに
じっと見つめる、浬。

相変わらず、半端なく
かっこいい、浬の横顔・・・

『私の声
 
 聞こえなかったみたい』

『ダチ、可愛いの?』

真剣な瞳・・・

『・・・教えない』

触れる手首・・・時計・・・

『返してよ・・・』

私は、返してあげる代わりに
浬に、もう一度触れたくて
口づけをせがんだ。

『その傷ついた唇で
 私に触れて』

『お安い御用』

触れたら、止まらなくなる。

きっと・・・
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