桜りっぷ
いつの日か、刻むことを
止めた、動かない時計。

それは、私の心を表すようで
切ない・・・

何年ぶりだろう?

腕時計に触れ、見つめる・・・

チク・・・タク・・・

動き出した、秒針。

今、また刻み出した時計。

私の愛は、動き出す。

それは、浬に・・・

それは、彼に・・・分からない

分かる事は、その想いは

もう止まらない。

決して・・・

「ねえ、カイリ
 
 やっぱり、宝石は
 パールがいいよね?」

「それでは、装飾は全て
 パールで統一されますか?」

「いえっ、あの
 このネックレスだけは
 外したくないです」

洋服の胸もとから
取り出したネックレスは
キラキラと輝く。
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