桜りっぷ
「彼にはもう、会えないの
 アイ、どうしよう?
 私・・・」

真夜中に切羽詰った声で
茉優は、私に告げる。

「あの人が
 こんなにも好き」

湧き上がる想い、そのままに
恥ずかしげもなく、この私に
その男性への想いを告げる茉優

こんな彼女は、初めてで
私は少し戸惑いながらも

私を頼ってくれたこと

とっても、嬉しい。

愛を語る彼女は可愛らしく

愛しい・・・

ベッドに眠る浬を起さないよう
に、私はゆっくりと寝室の扉を
閉めた。
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