桜りっぷ
真っ暗な食卓に明かりが灯る

椅子に腰をかける、藍。

「アイ
 こんな時間にごめんね」

「いいよ
 時間なんて関係ない
 何時間でもヒロの気持ちが
 落ち着くまで聞いてあげる」

「ありがとう」

でも、驚いたぁ

無断欠勤した翌日には何事も
無かったように撮影をこなして
いる。

そう、社長から携帯電話に
連絡が入り、ホッとしていた
ところに、茉優からの電話。

そして、彼女は
あの夜に起った出来事全てを
私に話して聞かせた。

話を聞いた私は、正直
言葉が出ない。

初めて会った、その男性に
全てを捧げた茉優

それは、本当の話で

茉優は、言う・・・
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