桜りっぷ
「アイの両親は知ってる
 
 俺が元、そっち系の人間
 だったという事は・・・」

「お前、話したのか?」

「ああ、いづれ
 ばれるだろうからな

 でも、今は違う・・・
 ただの田舎暮らしの
 しがない大工さ」

「何、最近の大工は
 
 シャレてんじゃん」

「ああ、これかぁ」

浬は、金色の髪に触れる。

「アイちゃんが、髪
 切ってくれてるのか?」

「いやっ、田舎に俺専属の
 美容師がいるから・・・」

「マジで?
 すげえじゃん」

笑い合う、二人の声・・・

「式までには、色染め直せよ
 お前は、やっぱり黒がいい」

「ああ、そのつもりだ」
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