world story
リトはアラストの中に入り、しばらくして戻ってくる。


「はい、これ」


「ん?聖少女の悲劇?」


「ああ、これ絵本なんだけどさ、おもしろそうだったから」


「うん、じゃあ読むね」


レーナは本を開く。


「昔々、女神アイラを信仰する教会がありました。
人々は皆その教会に来ては、お祈りをしていました」


「うんうん」


「そんな教会にあるひとりの少女がやってきました。その少女は長くて綺麗な青い髪の毛で、とても美しい少女でした」


「おお、この少女の髪の色、レーナみたいだな」


リトは挿し絵を見ながら言う。


「まあね、女神アイラに関する人って大体が髪の色は青なの…澄んで清らかな色ってことで」


「そうなのか」


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