world story
「そしてそれからまた何日か経ったある日、聖少女が教会からいなくなりました。教会から一歩も外に出なかった聖少女がいなくなったので、みんな慌てました。
3日経ったある日、聖少女は突然教会に火をつけました。教会は瞬く間に燃え上がり、女神アイラに関する物がすべて焼けてしまいました。 そのあと聖少女は町中に火をつけました。町はあっという間に炎に包まれ、たくさんの人が死んでしまいました。 聖少女は町が燃えるのをずっと見ていて、火が消える頃にどこかへ行ってしまいました」



「…………」


「それから、彼女を見た者は誰もいない…」



レーナはそう言いながら静かに絵本を閉じる。


「なんか悲しい話だな…にしても、どうしてこの聖少女は教会や町を燃やしたんだ?」


「さあ…それは今も謎のままね」

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