world story
ふたりは近くの広場に行った。


天界だからか、どこかの大豪邸の庭のように、優雅で綺麗な広場だった。



「レーナってこんなにいい所に生まれたのか…」


「そんなに…いい所かな?…ここ」



「俺達にとってはな」


リトは自分の髪を下ろす。

「あれ…?…あなたリト?」

「え?あ、そっか…お前俺が下ろしたとこ見たことなかったっけ」


「うん…なんかリトじゃないみたい…意外と髪長いんだね」


レーナはリトの隣でクスクス笑う。


「レーナ…」


「あ、でも…リトも昨日まで私の下ろした姿見たことなかったっけ?」


「なぁ…レーナは恐くないのか?」


「え?」



「このままだと自分が…消滅するかもしれないんだぞ?」



「…うん…分かってる…でも私はリト達を裏切ったんだよ?もし私がいなくなって世界が助かるとするなら、私はいなくなった方がいいのかもしれないし…」


「レーナ……嫌だ!俺はレーナを守る!絶対に消滅させない!」


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