world story
「リト…でも…あ!」


レーナが言い終わらないうちにリトはレーナを抱き締めた。



「……リト?」


「レーナと会わなければ…ここまで来なかった…みんなにも会わなかったし、裏世界にも、天界にも来ることはなかった…」


「…………」


「レーナ俺、レーナを消滅なんてさせないから…絶対にトゥールスを倒して…世界もレーナも守るから」


「うん…世界の分裂は防いだけど…人類を滅亡させるとか言ってるんだよね…トゥールスは」


「レーナ…」


「リト…たとえ私が人形になってしまったとしても、私を一生大事にしてくれれば私は幸せだから…」


「……………っ」



「…泣いてるの?」


レーナが顔を上げるとリトの目は涙で潤んでいた。


「…うん……ありがとう…泣いてくれて…こんな私に…泣いてくれて」


レーナは静かに目を閉じる。



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