world story
「すごい…」


「さ、着な…何着るのさ」



「こんなに立派な服…着れない」


「何言ってんだよ!早く着た着た!」


エリカはエニーに一着のドレスを渡す。


「…………」


「これならまだ地味な方だし、あんたも着やすいはずだよ」



―私には派手だよ…―


エニーは心でそう思いながらも隣の部屋に行き、ドレスを着る。









「…ど…どうかな?」


エニーは少し恥ずかしがりながらエリカの所に来る。


「おお!似合う似合う!もうすぐつくから待ってて」


「……………」


アラストはバル王国の近くに到着する。




「私はここの王と仲が結構いいから、普通に入れるさ」


「…そうか…」


「エニー?緊張してる?」


「あ…っ当たり前だろ?!」

「ま、肩の力を抜いて、あんたはここのお姫様なんだろ?」


エリカがエニーの肩を優しく叩くと、また歩き出す。

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