world story
「だって、絶対無理ってわけではないでしょ?…」


「そうだけど…」


「じゃあ行こう!」


レーナはふたりの前をすたすたと歩く。


「あいつ…王のこと…わかってねえな…」


「そうだな…」


レーナの後ろでリトとエニーはヒソヒソと話していた。





王都カーミスはとても大きな町だった。


「でか…」


「すごいよ、こんな所…うちらが入っても大丈夫な訳?」


リトとエニーが町の大きさに圧倒される。


「リト、エニー!行こう」


レーナは城にむかって歩き出す。


「わかったよ…」


「やれやれ…」


ふたりは嫌々ながらレーナについて行く。


「…あ、でも王に会うには許可証が必要だな」


城に向かう途中にエニーが呟く。


「えー…まじかよ…」


「いや、大丈夫だと思うよ、私にはこれがある」


エニーは鞄から何かを取り出す。




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