world story
「これは?」


エニーが取り出したものは古い紙だった。


「あんた達には言ってなかったね、なぜか知らないけど私…この許可証のようなものを持ってるんだよ」


「許可証のようなもの?大丈夫なのか?」


「ああ、一回これで王に会わせてもらったことがあるんだ」


「え!本当に?」


「ちょっと訳ありでな」


「訳あり?」


「私の住んでた国を破壊した奴を捕まえこいってことで…」


「そっか…でも今はもう城の中に入れるんだね!」


レーナは明るい笑みを見せる。


「まあな…はぁ…」


やっぱり行くんだ…と言うようにエニーはため息をつく。


「じゃあ、行こう?早く行かないと日が暮れちゃうよ」


「わかったわかった」


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