world story
その時近くにあった村はのどかな村だった。


今は夕方だったから畑仕事から帰る人が多い。


「なんか…裏世界の人達って…うちらと違う感じだ…」


ダンが呟くのも分かる気がする。


この世界の人間は目が赤く、耳が横に伸びている。


「あら、あなた達どこから来たの?」



リト達に声をかけたのは長い黒髪の女性。


「あ…いや…その…なんつーか…別の世界からここまで飛ばされた…って言えばいいのかな…」


「あなた達裏世界から来たの?」


「裏世界?…ここが裏世界なんじゃなくて?」


「私達はあなた達が暮らしてる世界を裏世界って呼んでるの」
< 66 / 176 >

この作品をシェア

pagetop