world story
「リト…」


突然レーナがリトに話しかける。


「なんだよ」


「この、世界…宇宙がどうなってるか…分かる?…」

「え?丸い星の中で俺達は住んでるんだろ?」



「ええ、そう…そうだけど…あのね……」


レーナは口をゆっくり開ける。






昔、遥か遠い宇宙で、女神アイラが誕生した。


アイラは、宇宙のどこかで、今も暮らしてる。


彼女が作り出した、"星の雫"という光る粒を宇宙のどこかに蓄えてるの…。


それは…人々の幸せを願う、大切な雫…。


女神アイラは今もなお、この宇宙を守り続けてるわ…。


動物も…植物も…みんな…アイラが生んだ兄弟…。




「へえ…そんなことがあったのか」


「ええ、だから…彼女が作ってくれたこの星の姿を変えたくないの」


「…そうだな……でも神様が本当にいたなんて…知らなかった…」


「…あなた…勉強不足?」


レーナが呆れ顔でリトを見る。

< 8 / 176 >

この作品をシェア

pagetop