world story
サールスの森はごく普通の森だった。


「おお…この前俺とエニーが行った森とは正反対な森だなぁ…」


「そうだな…あの森は酷かったもんな…」


「さ、行きましょ」


ダイナが先頭に立ち、歩き出す。


「うわぁ…広いなぁ…」


「…綺麗な緑ねぇ」


レーナは近くの葉っぱを撫でるように触る。


「…でも気をつけて、この森に前から何者かが住み着いたって聞いたから」


ダイナが真顔でリト達に言う。


「わ…分かったよ…でも…誰が住み着いたんだ?」


「分からない…だから私…心配でさ…」


「大丈夫さ!そんなこと!」

「本当?どんな者かも分からないのよ?」


「大丈夫大丈夫!!」


「し!…リト…なんか聞こえる…」


突然レーナが言う。


< 85 / 176 >

この作品をシェア

pagetop