4つの紋章
第1章

帰り道(梨沙side)

〔梨沙side〕




高2の夏休み――



私達は、図書館で涼みながら夏休みの宿題をしてきた。

今はその帰り道。

アイスを食べながら、漣と繭、友莉香と並んで歩いている。


「あ〜つ〜い〜!!」

「梨沙、さっきから暑いしか言ってないよ…。」


呆れた声で漣に言われた。

だって、暑いじゃん!?


「でも夕方でも暑いね。流石、夏!!って感じだよね。」

「ホント、ホント!!夏は好きだけど、暑いのは勘弁だわ…。」


友莉香と繭が、手をうちわ代わりにパタパタしながら話す。

繭、夏は好きだけど暑いのは嫌って意味分かんないよ…。



私達は四方院高校の2年生。

元々、漣とは中学校から一緒で仲が良かったんだけど、高校に入学してクラスが別れてしまった。

そこで知り合ったのが繭と友莉香。

私達は出会ってすぐに意気投合して、気付いたらよく4人でいるようになってた。

2年になって皆同じクラスになったから、なにをするにも4人一緒に行動してる。

移動教室はもちろん、トイレだって4人一緒(笑)

なんか、昔からずっと友達だったっていうのかな?

それくらい仲良しなんだよね。
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