いつかたどりついたら
7、らしくない
放課後に暗室で写真を焼いていたら、
ドアをノックする音がした。

「どうぞー」

印画紙を箱にしまって返事をする。

ドアを開けて入ってきたのは
矢沢先輩だった。

「あれ?
今日、約束していた日でしたっけ。
すみません」

慌てて椅子からを立ち上がると、

「いや、暇だから見学に来ただけ」

と、先輩は笑顔で言った。

「一人?」

「部長と春樹は多分撮影です。
他の部員は……、よく分かりません」

「何かしてたんだろ。続けていいよ。
ここで見てるから」

矢沢先輩がそう言って
少し遠くの席に座る。

私は印画紙の箱を開けて、
写真を焼く作業に戻る。
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