いつかたどりついたら
10、鎖
不安な気持ちで日曜日を過ごし、
月曜日の放課後。
暗室で待っていたけれど
矢沢先輩は来なかった。
背筋が寒くなるような、
いやな予感がする。
「千里、どうかした?」
春樹が私に声をかける。
「矢沢先輩と約束してた。
今日、暗室に来るって」
ポケットの中の
ハンカチに包まれたボタンを
握り締める。
「もうHRは終わってるだろうけど。
友達と話でもしてるんじゃない?」
何気ない感じでそう言って、
私の顔を見た春樹は、
「おい、大丈夫か?」
と、表情を変えた。
「私、矢沢先輩の教室に行ってくる」
いてもたってもいられなくなって、
私は暗室を出て行った。
月曜日の放課後。
暗室で待っていたけれど
矢沢先輩は来なかった。
背筋が寒くなるような、
いやな予感がする。
「千里、どうかした?」
春樹が私に声をかける。
「矢沢先輩と約束してた。
今日、暗室に来るって」
ポケットの中の
ハンカチに包まれたボタンを
握り締める。
「もうHRは終わってるだろうけど。
友達と話でもしてるんじゃない?」
何気ない感じでそう言って、
私の顔を見た春樹は、
「おい、大丈夫か?」
と、表情を変えた。
「私、矢沢先輩の教室に行ってくる」
いてもたってもいられなくなって、
私は暗室を出て行った。