キミと隣。
「海斗、好きな子がいたの。ふんわりしてて、でもものをはっきり言う子だった。その子に告白されて付き合ったの。でも…海斗に気持ちはなかった。海斗だけ好きなまま付き合ってたんだ。顔だけ見てた。かっこいいから。それだけ。」
あたしと重なる過去。
お互い同じ事を経験してきたんだね。
「あたしと同じ。あたしも好きな奴に顔だけ見られてた。所詮顔だけだって。だから顔を隠してたの。みんなから可愛いって言われるこの顔はあたしにとってコンプレックス。でも上村への気持ち気づいて変わろうって決めたの。」
「そうだったんだ…ごめん…ひどいこと言った。」
気にしてないよと首を横に振る。