結局、きっと…好き。

学校も一緒。

クラスも一緒。

バイト先も一緒。


はぁ…。
いいなぁ〜、悠里…。


ううん、そんなことないっ!

私だってナツメくんっていう最愛の彼氏がいるんだからっ!

私は私。

悠里は悠里。


…って、そう頭では分かってんだけど。でもやっぱり羨ましくて妬ましい。


そう思ってしまう自分が情けなくて、惨めで…ホント、バカ。


だけど…。

7月に入ってしばらく経った夏のある日。


友を僻む私に更なる追い打ちがかかる出来事が起きた…−−−。


夏休みまであと残りわずかに迫ったその日、いつもに増して上機嫌な悠里は朝からニコニコと笑顔が絶えなくて。


不気味さが漂うぐらいのその機嫌の良さは、その理由を聞くべきか聞かざるべきかの躊躇いを感じさせるぐらいのもので。


< 143 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop