結局、きっと…好き。

「あぁ、てっきりあの時だけだろうと思ってたよ」


「あの時…?」


「いつだったか、俺に見せに来ただろ?

通知票と席次票持って『100番も上がったー!』なんてバカまるだしで来た時だよ」


「………!!」


「夏に勉強見た時はもうホント…救いようのないバカだったから。

勉強したなんてのは俺に見せに来たあの時だけで、もうあれからはしてないだろうと思ってた」


「酷っ…!
私、結構毎日頑張ってんですよー?!

授業中ちゃんとノート取ってるし、友達としゃべったりとか携帯イジったりもしてないし!」


褒めてもらえたことが嬉しくて。それからもっと褒められたくて。

欲張っていらぬことまで喋ってしまった結果…。


「それ、当たり前だろ!?

もっと早くからそうしてろよ!」


…褒められるどころか呆れられた。
< 155 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop