結局、きっと…好き。
ひえぇぇぇぇ…!
一瞬、『おじさんナ〜イス!』とか思っちゃったけどっっ!
でもナツメくんはこういうの苦手だろうし、アクセサリーなんか、ましてや指輪なんて買ってくれるわけがないっ!
ダメだ、ダメだ!
せっかくのデートなんだから機嫌損ねちゃダメだ。
これから楽しい花火が待ってんのにっ!
てゆうか、デートだって始まったばかりなのにっ。
何のためにこんな気合いいれて、お母さんに借金してまで浴衣着てきたと思ってんのよっ!
これからのデートを楽しく過ごしたいなら早くここを立ち去った方がいい。
「おじさん、ありがとう。
買わなくてごめんね」
早口にそう言って立ち上がったら。
「どれがほしいんだ?」
今度はナツメくんがアクセサリーが並ぶお店の前に座った。