結局、きっと…好き。

ひえぇぇぇぇ…!


一瞬、『おじさんナ〜イス!』とか思っちゃったけどっっ!


でもナツメくんはこういうの苦手だろうし、アクセサリーなんか、ましてや指輪なんて買ってくれるわけがないっ!


ダメだ、ダメだ!

せっかくのデートなんだから機嫌損ねちゃダメだ。

これから楽しい花火が待ってんのにっ!

てゆうか、デートだって始まったばかりなのにっ。


何のためにこんな気合いいれて、お母さんに借金してまで浴衣着てきたと思ってんのよっ!


これからのデートを楽しく過ごしたいなら早くここを立ち去った方がいい。


「おじさん、ありがとう。
買わなくてごめんね」


早口にそう言って立ち上がったら。


「どれがほしいんだ?」


今度はナツメくんがアクセサリーが並ぶお店の前に座った。


< 172 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop