結局、きっと…好き。
この日は…恋い焦がれたナツメくんの彼女になれたことの次に幸せな出来事だった。
真っ暗な夜空に綺麗な花を咲かす花火よりも、私の左手の薬指に感じる昨日まではなかった感触の方が気になった。
花火が打ち上がる時に聞こえる雷鳴のような音よりも、胸のドキドキの方がうるさくて。
その全部が幸せで…。
一瞬辺りを明るくする花火に照らされたナツメくんを盗み見しながら私は願った。
来年も、再来年も…。
ナツメくんとこうして並んで花火が見られますように…−−−−−−−−−−…。