結局、きっと…好き。
「アハハ!
ナツメくんがこき使われてる〜」
「1年生はそんなもんだよ」
はぁ…とため息をつく。
私が入学した時にはナツメくんは3年生で先輩だったから。
逆にこき使われてる下っ端のナツメくんなんて新鮮だ。
あぁもうこのまま時間が止まればいいのに〜…。
そんな淡い期待を胸にナツメくんを見つめていたら…。
「ナツメくん、1人じゃ大変でしょ?半分持つよ」
私と同じように『ナツメくん』って呼ぶ私じゃない声がして。
その声がする方へ顔を向けると何とも可憐で華奢な女の人が立っていた。
女の私でも『守ってあげたい』って思うぐらいの儚さ。
細い手足に色白小顔。
だけどかわいいだけじゃなくて、大人の色気も感じるパーフェクトさ。