結局、きっと…好き。
その緊張しながら待ってた時間はほんの数秒なのに、私にはとてつもなく長かった。
全てがスローモーションに見えて。
自分の心臓の音だけがリアルに聞こえた。
そんな私だけが緊張してる中、ようやく放たれたナツメくんの言葉は…−−−−−−−−−…
「あ〜…まぁ。
そんなもんっす…」
−−−−…。
−−−−−…。
その瞬間に、ナツメくんと私の間には深い深い溝が出来た。
それから高い高い壁も同時に出来た。
目の前が真っ暗……ってゆうか、何も見えない。
ただ聞こえたのは…
「じゃぁまたな。
さっさと帰れよ」
愛しいはずの彼の声。
憎らしいぐらいに平然と、たった今の出来事が何でもないことのように言い放ち。
足早にグラスを持って席へと帰って行った。