結局、きっと…好き。
ACT.12
それからの私は荒れた。
ずっと黒いままだった髪の毛は以前よりも明るくなって、控えめにしていたメイクも派手に。
スカートも短くなったし、コンパにも行くようになった。
そんな私の変わりように周りのみんなはかなり驚いてたみたい。
まぁ…一番驚いてたのは店長だったけど。
変わり果てた私を見て『どちらさま?』って真顔できいてくるぐらい驚いてた。
でも私にしたらただ昔に戻っただけだ。
自分を見失う程ナツメくんを好きになる前の自分に戻っただけ。
もうナツメくんを忘れたかった。
忘れて楽になりたかった。
頭の中からも心の中からもナツメくんがいなくなってくれたらこの胸の痛みも少しは癒えるのに。
早く忘れたい。
早く忘れて次の恋でもして楽になりたい。