結局、きっと…好き。

「痛い思いをして知ったことがあるから。それから…最低だけど、誰かを傷つけて初めてわかったこともある。

その時は逃げたくて、苦しくて投げ出したくて。もう…めちゃくちゃだけど。

だけどそれがあって、それを乗り越えたからこその今の俺だから。

それを全部なかったことには…したくない」


「…………!!」


「…なんて、格好良いこと言ってるけど。実際、そんな機械があったらかなり悩むんだろうけどな」


「ハハッ!」って、いたずらっぽく笑ってそう付け足す店長。

だけど正直、今の私はそれどころじゃなくて。


店長って…すごい。

単純な言葉でしか言い表せないのがもどかしいけど、でもホント…すごい。


私なんて所詮…そんなスイッチがあったら小学校から勉強の基礎を学習し直すとか、もっとレベルの高い高校行くとか。


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