結局、きっと…好き。

今度は一体どうしたんだろ?


何のスイッチが入ったのか、1人笑う店長を呆れた眼差しで見てた。


「お前…俺そっくり!」


散々笑ったあと、涙を浮かばせながら店長はそう言った。


「若い頃の俺そっくり!

そこら中にトゲ張り巡らしちゃってまぁ…。それだけ自分を守りたいんだろうけど…厄介な奴だ」


「…意味わかんない」


「そのうちわかる時がくるよ。だけどこれだけは覚えとけ?

人生はな、“守り”に入ったら…終わりだぞ?」


それだけ言って満足そうに笑うと店長はもう何も言わなかった。


何も言わないから嫌でもその言葉が頭を占領しちゃって、その意味を考えようとしてしまう。


おかげで目的地に着くまで悶々と考えてしまった。


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