結局、きっと…好き。
店長に言われるがまま両手に紙袋を抱えて、重たそうなフードプロセッサーを持って先を歩く店長のあとについて行った。
「邪魔するぜ〜」
そう言ってお店の裏口をガチャリと開けてズカズカ入ってく店長。
人のお店なのにお構いなしだな、あの人…。
だから私はちゃんと「失礼しまぁ〜す」と声をかけてから中へ入った。
入った所はどうやら厨房みたいで忙しなく人が行き交い、色んな音や声が飛び交っていた。
中華鍋を掻き鳴らす音。
食器やグラスの擦れる音。
業務用換気扇の大きな音。
オーダーを通す声。
それを受ける声。
すべてが物珍しくて興奮を隠せない私はキョロキョロと厨房を見回した。
みんなお揃いのTシャツにエプロン。
それから頭にタオルを巻いて、みんな忙しそうに仕事をこなしていた。