結局、きっと…好き。
うちの店長はどちらかと言うと…ワイルド系だ。
日に焼けた肌にヒゲ面。
おまけにヘビースモーカー。
見た目そんなアウトローなのにパティシエの店長。
でも今私たちの目の前にいるお友達さんはもう、完璧な王子様だ。
色白で小顔。
甘い声にとろけそうな笑顔。
きっとこのお店に通う女のお客さんのほとんどはこの人目当てに違いない。
店長と逆なら良かったのに…なんてちょっと思ってしまった。
「あれ?そちらのギャルは…?」
「うちのバイトちゃん。
高校生だからすぐ帰るよ。制服でチョロチョロしてたらまずいしな」
どうやらギャル呼ばわりされたのは私のことだったらしい。
私、ギャルじゃないしっ!!
…って、思ったけど自分の姿を見返せば…そう思われて当たり前かと納得した。