結局、きっと…好き。

座りこんでる私の隣でカチッ…とタバコに火をつけた店長。


閉まった扉を見つめ、フー…って煙りを吐くと。


「お前…男見る目ねぇな」


どこまでも失礼をぶっこいてくれる。


「………店長より数百倍いい男だし」


「どんだけだよッ!」


だけどそんなやり取りは店長の優しいなんだろうけど。

ズズズ…っと鼻水をすったら笑えてきた。


今までみたいな胸のつっかえがなくなって息がしやすいっていうか、何か…憑き物が落ちた感じ。


言いたいことは言ったし、ひっぱたいちゃったし…そらスッキリもするか。


「店長、帰りましょー?」


よっこらしょ…と、立ち上がれば。


「おぉ…そうだな。」


店長もそれについてきてくれて。


また車に乗ってガタガタ揺られながら帰った。


< 248 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop