結局、きっと…好き。

「何言ってんだよ、失恋したらこの歌だろ?

この歌は失恋の代名詞だぞ?みんな失恋したらこれをきいて涙流して立ち直るんだよ。

歌詞がいいんだよ、歌詞が。よく聞いとけ!」


そう言って口づさむ店長。


…全然わかんない。

てゆうか、こんな悲しい歌流さないでほしい。

涙が…出てくるじゃない。


ナツメくんを…思っちゃうじゃない…−−。


行き道とは反対に流れる景色を眺めながらナツメくんを想い、この悲しい歌を聞いた。


そして気がついた。


さっきから店長は間違うことなくずっとこの歌を歌ってる。


それはつまり、失恋した店長が歌詞を暗記するほどまでにこの歌を聞いた証拠だろう。


「ねぇ、店長もこの歌聞いて失恋から立ち直ったの?」


店長を見ずに、窓の外を見ながら聞いた。


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