結局、きっと…好き。
苦しそうな、切なそうな顔をして…。
「電話しても…何て言ったらいいかわかんなかった」
ポツン…と吐かれた言葉が理解できなくて、一瞬、目が点になった。
「だってそうだろ!?
『何で連絡してこないんだ?』って言うのか?
それとも何事もなかったかのように『元気?』とでも言うのか?」
確かに…。
もしそう言われてたら…それはそれでムカついてたかもしれない。
……嘘。泣いて喜んでたに決まってる。
「お前に我慢させてたのはわかってた。
連絡もしないわ、ろくに会えないわ。
会えてもわずかな時間だし、いつでも俺の都合だし。
それでもお前は文句も言わずに、会えばニコニコ笑って話題を尽かせなくて…。
そんなお前に電話したところで……かける言葉が見つからなかった」