結局、きっと…好き。
言っていいもんかちょっと迷った。
だって…うざいと思われたらどうしようとか、ヤキモチやいてるって思われたくなくて…。
「何だよ?言えよ」
でもナツメくんが続きを急かすから意を決して口にした。
「その時…ナツメくんの隣にはいつかのファミレスで会った可憐な女の人がいたから…。
しかもピットリ寄り添ってて…どっからどう見てもお似合いだった…」
そしたらナツメくんは「あ〜…」って言いながら頭をクシャッてかいた。
その仕種が面倒くささを物語っていて…。やっぱり言わなきゃ良かったって後悔した。
「あの人はサークルの先輩で、何つぅか…体が弱いんだよ。
車に酔ったとか貧血とかしょっちゅうだし、誰かにもたれ掛かるのはよくあることなんだ。
だから特別俺だからどうとかじゃなくてたまたま近くにいたのが俺で…」