結局、きっと…好き。
ACT.2

夏休みが憂鬱だなんて初めてだ。


そりゃ元々、学年が違うから毎日ナツメくんに会えてたわけじゃないけど。


それでも学校に行けば会える可能性はあった。…会えるって言うか、正確には見れたなんだけど。


それが…休みじゃ会えようもないんだってば。夏休みの…バカ。


そんな理不尽な文句を何度となく繰り返してた高校1年生の夏休み−−−…。


ナツメくんが直筆で作ってくれた問題のルーズリーフを見る度にため息ひとつ。


カレンダーを見てまたひとつ。


「…会いたいなぁ〜」


そう呟いてまたひとつ。想いは募る一方だった。


だけど…例え学校が始まったって毎日会えるわけじゃないし、勉強会も終わっちゃったから接点も何もない。


だから今までと変わらず遠くから眺めてるしかないんだよね…。


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