結局、きっと…好き。

夏休みの毎日、会いたい会いたいと願って止まなかったいたナツメくんの姿が目に飛び込んできた瞬間、目が覚めた。


背筋がシャキッと伸びて、目がナツメくんに釘付けでその場に立ち尽くしてた。


そしたら、そんな不自然な私に気づいたナツメくんがチラッと私を見て、そして……!!


「…ハヨ〜っす」


…って、言ってくれた!


目が、これ以上開けないよってぐらい開いて。

酸素が足りてなかった頭が一気にフル稼動しだして。


ヤバい…、泣いちゃいそう。


今にも開いた目からポロッと零れてしまいそうな涙をグッ!と堪え、


「お、おはようございますっっ!」


どもりながらも、深々と頭を下げて挨拶を返した。


そんな私をナツメくんは変な目で見ながら上履きに履き代えるとさっさと階段を上って行った。


< 33 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop