結局、きっと…好き。

あの日のことは…今でもはっきり覚えてる。


大袈裟だけど、ホントに泣いちゃうぐらい嬉しかった。


人は、嬉しくても泣くんだ…って実感したのを覚えてる。


ナツメくんにとったらただの気まぐれだったのかもしれない。

知った顔だったから挨拶しただけなのかもしれない。


例えそうだったとしても…私には奇跡に近い出来事だった。


話したいけど話しかける勇気がなくて。

ナツメくんと話す脳内シュミレーションを繰り返してただけで。


だからナツメくんから話しかけてくれたことが泣くほど嬉しくて。それから…私の中にあった迷いや恐さが吹っ飛んだ。


何だかんだと理由つけてたけど…ホントは話しかけるのが怖かっただけなんだ。


話しかけて迷惑そうにされるのが。

「は?」って顔されるのが。


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