【完】きっと、ずっと恋をする
太陽の光で本が日焼けをしないように、ブラインドが降ろされていた。
だけど、それでも図書室の中は春の日差しで明るくて……。
一人でここにきたっていう、自分の決心みたいなものが確かなものに感じた。
私はほっと息を吐いて、唇の端を上げた。
「よし、探そう」
私は体育館くらいの広さはあるであろう、広い図書室の中を、目的の本を求めてキョロキョロと見回した。
マネージャーの先輩が『窓際にある』って言ってたな。
その場所を重点的に探していると、探している本が見つかった。
「あった」
私が探していたのはテーピングの本。
「これで雄太郎の力に…なるんだ」
私は本を本棚からそっと取り出して、ドキドキする心臓にギュウッと近づけた。