【完】きっと、ずっと恋をする
家庭科室で、一年間のスケジュールの確認や部費の確認をした後、解散ということになった。
前に座っていた雄太郎が振り向き、私に話しかける。
「今日は行くの?」
「へ!?」
しまった、何の話か分からない。
雄太郎の後ろの席だったもんだから、雄太郎をずっと見つめていて、話なんて聞いていなかったから……。
「あの……」
「まあ、仮入部だし、美月はマネージャーだから、この後の練習は参加しなくてもいいとは思うけど」
ああ、この後の練習のこと…か。
「雄太郎は行くの?」
「うん。俺は入部は確定的だし、今日から練習に参加するよ」
「え!?じゃあ…行く」
「あ、うん、そっか。じゃあ…体育館まで一緒に行く?」
「うん!」
私は雄太郎の隣を歩いて体育館へと向かった。
へへ…隣歩けてる。
嬉しいな。
見上げるくらい大きな身長の雄太郎との身長差。
それがすごく照れくさくて自然と笑みがこぼれた。