【完】きっと、ずっと恋をする
ラフに着こなした制服姿とは、うって変わった雄太郎の姿にドキっとする。
ハーフパンツから除く足は引き締まっていて、隣に立つ雄太郎にさっき以上にときめいている自分がいた。
「ついこの間まで、練習試合に来てた中学生だったのにね。もう入部は決めたんでしょ?」
マネージャーの先輩が、雄太郎に気さくに話しかけた。
「はい。目指すは全国優勝ですから!」
「ぜ、全国!?」
「なんだ、美月は知らないの?土根高校バスケ部は、全国大会の常連校だぞ」
「そう…なんだ」
成り行きとは言え、私すごいところにいるんだな……。
「口空いてるぞー。閉じろ閉じろ」
雄太郎はハハハっと笑いながら、私の下唇をツンツンとつついた。
「っ!!!」
恥ずかしさで顔が真っ赤になってしどろもどろしている私を、「美月ちゃんって可愛いね」と先輩マネージャーがフォローしてくれた。