キスしたくなる唇に。

+夢の中でキスでも。

+++



体が寒さに悲鳴を上げて、途端に瞼が開いた。


やけに寒いのは真冬だからってのもあったけど、何よりあたしの隣にずらっとならんでいる冷え冷えのオレンジジュースで寒さ倍増。気持ち悪さ倍増。



本当に、優しいんだか、腹黒いんだか。



…さっき吐いたあたしの言葉に怒った。と考えたほうがなんとも自然だ。


あたしが重い頭でぼーっと上半身だけ起こしていると、




「あら、まだいたの? 暗くならいうちにそろそろ帰りなさい」





おばちゃん先生がカーテンを捲って顔をだした。
すでに暗いです。



―――――…


< 140 / 172 >

この作品をシェア

pagetop