キスしたくなる唇に。

+よめなくてシュガー。



「おはよう」


あたしが目を覚ますと、目の前にはなぜか先輩の顔があった。

あれ、まだ保健室だっけ。



あたしはただ混乱しながら、『お、おはよう…ございます』と反射的に答えておいた。

…あれ、まだ夢続いてた?



「先輩、これ、夢でしょうか」

「ううん。現実だよ。ためしに頬つねってあげようか?」



あたしが寝た状態のまま首を壁に向けると、ああ、やっぱりあたしの部屋。


…てゆうか、なんで先輩があたしの部屋に居るんだろう。



あたしは『いえ、十分です』といつものように冷たく言うと、先輩は『ふーん』なんて笑顔を崩さないまま言った。



いつもどおりの先輩。
なんとなくホッとした。


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