キスしたくなる唇に。


「…えーっと、居たけど、…苦手だった? 正直、あたしも苦手なんだけど」


「いや、そーゆうわけじゃねーんだけど………まぁ、なんでもねぇ」


「…ふぅん。そっか。んじゃ、帰る? 西野」

「おお。家どっちだ?」

「隣。でもあたしバスだから」


「わかった。気ぃつけて帰れよ、じゃーな! …て、どうした薮知?」




ああ…やばい…。うん、すっごいやばい。





みるみるうちにあたしの顔は火照り、バカらしいぐらい騒ぐ心臓。
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