キスしたくなる唇に。
ちょっと休んでから足を動かすと、どうやら足はもう営業を再始動したらしく結構スムーズに教室の前まで進んでくれた。



ためしに教室をのぞくと、まだHRは終わっていないらしい。ハゲた担任が熱心に何かを語って、それを興味なさ気に聞き流すクラスメート達。




この様子だと終わるまでもうちょっとかかりそうだ。

ふわ、めんどくせ。





あたしはあっさりと我が教室を通り抜け、隣の放送室の前にあるあたしと大きさが同じくらいの鏡の前に立つと、ハネまくった髪を手櫛でとかす。




あたしの肩ぐらいまである髪の大部分はマフラーでフォローしているものの、頭の頂点にはしっかりとアホ毛が立っている。





うぬ…どうしたものか。


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