キスしたくなる唇に。
「俺的に寝込みは犯罪だよー?」
「違いますよ。…頬をつねってやろうかと」
「…薮知さん、俺に腹黒いばっかいってるけど、君も相当腹黒いからね?」
「手、離してください」
「…嫌?」
「…そういうわけじゃ、ないんですけど」
…腹黒いのがうつる、なんていったら怒ったりするのかな。
…怒ったところって見たことない。
怒るのかな。
あたしは一人、どこからともなく現れた疑問たちに押しつぶされた。