桜の契約†転生†
雨は上がったが雲はほの暗くまるで俺を映す鏡みたいだ


「しずくの大切な人は殺されたって言ってたな…お前はそれを受け入れて生きてんだよな?」

なぜか俺は聞いてしまった

たぶんそれは聞いてはいけないことだったはずなのに…

嫌なことを思い出させてしまうかもしれない…


「はい、でも必ずまた逢えると信じてるんで…私はそれまでとその先まで生きなきゃいけないんです」


しずくは強かった

そこから生きることはもしかしたら死ぬことよりも辛いことかもしれないのに

でかい図体した俺の体が今はとても情けなくて滑稽だ…
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