桜の契約†転生†
「いいえ、呆れてなどいませんよ。あなたが選んだ道です。私があなたの生き方を決める権利はありません…私たちは普通の人生を歩めない者です。だから普通じゃない生き方を選んでしまうのは仕方のないことかもしれません」
「いつかきっと後悔する日が来ると私は思いますが、しずく…あなたはそれからは決して逃げられることはできないのです。それだけは覚えていてくださいね…」
優しいようでとても重い言葉だった。私は私が殺めた人たちの怨念を背負い長い人生を歩むしかない…悪人の命とはいえ命の重さは計り知れない。
「はい…分かっています。私のしていることは正しいことではないことも、それを償うことすらできないことも…覚悟はできています」
ハクさんは何故かにっこり笑っていた。その笑顔に隠されたその意味を私は知ることはできないけれど、彼の言ったこの言葉を私は改めて深く胸に刻み込んだ。