桜の契約†転生†
「ごめんなさい…あなたにだけはどうしても死なれたくないの…許してください…」
「あなたになら一生恨まれてもいい…生きていてくれるだけで私はそれでいい…」
倒れ込んだ社長を背にし私は事務所を後にした
階段を降りていく度、涙はどんどんこぼれ落ちていく
今までの自分の不器用な生き方や今に至るまでのこと、社長の気持ちを踏みにじったこと、ハクさんの言葉だとかこんな時に記憶がフィードバックしてきたんだ
情けなくちっぽけな私が歩んできた道…
人生はきっと辛いことのが多くて楽しいことなんて半分もない…でも生きているから泣ける、笑える、怒れる…そんな人間で生まれて私はそれでもほんとによかったと、こんな時に思ってしまったんだ