桜の契約†転生†
「…もしかして、この男がそうなのですか?」
ハクさんは分かっていたとは思うが確認してきた
「はい…この人の中に私の愛した人がいます…」
私がそう答えるとハクさんはにっこりと笑い返してくれた
「意識が戻るまで、昔あなたが使っていた部屋を使ってくれて構いません。…少しでも早く意識が戻ることをお祈りしています…」
私は深くおじぎをした
また今回もなぜ助けてくれたのかということだけは謎のままだった
部屋の中に入り、眠っている金髪の顔を見ていると何故だか不思議な気持ちになる
この男は私の仲間をたくさん傷つけ殺そうとした、私のことでさえも玩具を扱うようにこの命を奪おうとした…
なのに今となっては憎しみは欠片も残ってない。消えてしまっていた
こんな化け物みたいな私も所詮ただの女だったということを私は初めて認識した…